「インスタのストーリーを見ていたら、最後に知らない人のハイライトが勝手に流れてきた…」 「フォローしていない人の過去の投稿が、あたかも友達のストーリーかのように表示されるのはなぜ?」
最近、Instagram(インスタグラム)でこのような現象に困惑しているユーザーが増えています。一見するとバグや不具合のように見えますが、実はこれ、インスタの新しい仕様によるものです。
この記事では、なぜ知らない人のハイライトが流れてくるのか、その理由と、表示させないための具体的な対処法を分かりやすく解説します。
最近、ストーリーズの視聴体験が大きく変化しています。これまでは自分がフォローしている人の「今」を追う場でしたが、視聴画面でフォロワーの投稿を見終わった直後に、見慣れないアイコンの「ハイライト」が勝手に再生されるケースが急増しています。
これまでは、画面上部のストーリーズトレイには、フォローしているユーザーが24時間以内に投稿した「最新のストーリーズ」だけが並ぶのが基本でした。しかし、現在の新仕様では、フォローしている人の最新投稿をすべて見終わるか、あるいは一定数見進めたタイミングで、「最近のハイライト」という枠組みがストーリーの流れの中に強制的に挿入されます。
この枠組みには、あなたがフォローしていない「おすすめユーザー」のハイライトや、フォロー中であってもすでに24時間を経過してアーカイブ化された過去の投稿が含まれます。以前はわざわざ相手のプロフィール画面まで行かなければ見られなかった「ハイライト」が、受動的に流れてくるストーリーズの仕組みに組み込まれた形です。
ユーザーの間で特に「不気味だ」「怖い」と物議を醸しているのが、そのシームレスな表示方法です。仲の良い友人の日常を覗いていた直後に、何の説明もなく全く見知らぬ他人のプライベートな旅行写真や食事のハイライトが再生されます。
「いつの間にか知らない人をフォローしてしまったのか?」という不安を抱かせるだけでなく、投稿の右上に小さく表示される「おすすめ」や「最近のハイライト」という文字を見逃すと、あたかも自分のタイムラインの一部であるかのように錯覚してしまいます。この「公私混同」とも言える表示ロジックが、多くのユーザーに心理的な抵抗感を与えています。
ストーリーズという機能の最大の魅力は、24時間で消えるという「リアルタイム性」と「限定性」にありました。しかし、この機能によって数週間前、あるいは数ヶ月前の投稿が「おすすめ」として突然掘り起こされます。
ユーザーにとっては「今、何をしているかを知りたい場であるにもかかわらず、過去の遺物のようなハイライトが混ざることで、タイムライン全体の鮮度が損なわれる結果となっています。また、投稿者側からしても、こっそりハイライトにまとめておいた過去の記録が、知らない人のストーリー視聴画面に突然「新作」のような顔をして流れていくことになり、プライバシー面での懸念も広がっています。
多くのユーザーが「自分のアプリがおかしくなったのでは?」と設定画面を確認していますが、結論から言うと、これはデバイスの故障やアプリのバグではありません。Instagram側が意図的に設計した「新しい視聴体験」の一部なのです。
この現象は、Instagramが近年強力に推進している「発見(Discovery)」を重視したアルゴリズム改修の一環です。これまでのInstagramは、自分が選んだ相手(フォロワー)の投稿だけを見る「クローズドなSNS」としての側面が強かったのですが、現在はTikTokのように「興味がありそうなものをAIが次々と提示する」スタイルへと変貌を遂げています。
これまではフィード投稿や「発見タブ」、リール動画に限られていたレコメンド機能が、ついにユーザーの滞在時間が最も長い「ストーリー視聴画面」にまで侵食してきたと言えます。ストーリーの間に広告が挟まれるのと同様のロジックで、広告の代わりに「他人のハイライト」が差し込まれるようになったのです。
インスタ運営は、ユーザーをアプリ内に1分でも長く留めるために、常に「次に読むべきコンテンツ」を提供し続けようとしています。フォローしている友人たちの投稿をすべて見終えてしまった瞬間、ユーザーはアプリを閉じてしまう可能性が高くなります。そこで、関連性が高いと判断された「知らない人のハイライト」をシームレスに再生させることで、アプリの終了を食い止め、新しいアカウントへの回遊を促そうとしているのです。
具体的には、あなたが過去に検索したキーワードや、長く閲覧した画像、共通のフォロワーがいるアカウントなどが選定基準になります。運営側にとっては「新たなコミュニティとの出会い」という建前ですが、ユーザー側にとっては「プライベートな空間を土足で荒らされている」ような感覚に近いのが現状です。
この「ハイライト強制挿入機能」は、日本国内だけでなく世界的な規模でテスト、あるいは実装されています。海外の巨大掲示板Reddit(レディット)のInstagramコミュニティでは、「友達のストーリーだと思ってタップしていたら、知らない人の数週間前のハイライトに辿り着き、誤って『いいね』をしてしまった。ストーカーだと思われたらどうするんだ!」といった切実な悩みや怒りの投稿が相次いでいます。
また、Instagramの姉妹SNSであるThreads(スレッズ)でも、「今夜のSNSはもうおしまいだ。勝手に知らない人の思い出を見せられるのは苦痛でしかない」といった、この機能に対する強烈な拒否反応を示す投稿が拡散されています。このように、世界中のユーザーが共通して「このアップデートは余計なお世話だ」と感じている実態があります。
なぜ、膨大なアカウントの中から「あえてその人」が選ばれ、あなたのストーリー視聴画面に表示されたのでしょうか。そこには、Instagramが長年蓄積してきたAIによる緻密な選別基準が存在します。
Instagramのアルゴリズムは、あなたのアプリ内でのあらゆる挙動を監視・学習しています。あなたが普段「いいね」をしている投稿のジャンル、何度も見返しているリール動画、検索窓に入力したキーワード、さらには特定の投稿をどれくらいの時間凝視していたか(滞在時間)までもがスコア化されています。
例えば、あなたがカフェ巡りの投稿をよくチェックしているなら、フォロー外のユーザーが投稿した「おしゃれなカフェのハイライト」が選ばれやすくなります。この推測に基づき、AIは「このユーザーのハイライトなら、あなたをアプリ内に引き留めることができるだろう」と判断して、あなたの視聴フローに挿入するのです。
人間関係の親和性を重視するInstagramでは、Facebookと同様に「友達の友達」は非常に重要なレコメンド対象です。あなたのフォロワーが複数人フォローしているアカウントや、あなたがよくメッセージをやり取りする友人と繋がりがあるアカウントは、「あなたにとっても価値がある人物」として高く評価されます。
知らない人ではあっても、「共通のフォロワーが10人いる」といったアカウントのハイライトが優先的に流れてくるのはこのためです。これにより、心理的な距離感を縮めさせ、新たなフォロー関係を構築させようとするネットワーク効果を狙っています。
Meta社(Instagramの運営会社)の戦略的な意図は、「クローズドなコミュニティからの脱却」にあります。かつてのInstagramは「自分が選んだ人だけの世界」を楽しむツールでしたが、現在はTikTokのように「AIが世界中の面白いコンテンツを届けてくれるツール」へと舵を切っています。
ユーザーを現在のフォロワー内だけの閉じた世界に留めておくと、コンテンツの消費が飽和し、アプリの利用頻度が下がってしまいます。そこで、あえて「知らない人のコンテンツ」を強制的に触れさせることで、ユーザーに新しい刺激を与え、プラットフォーム全体を活性化させようとしているのです。しかし、この「プッシュ型」の提案が、静かに友達の投稿を楽しみたいユーザーの意向と乖離し、摩擦を生んでいるのが現状です。
興味関心以外にも、位置情報(ジオタグ)やタグ付けされた場所データも活用されています。あなたがよく行くエリアや、今いる場所の近くで投稿されたハイライトは、地域的な親和性が高いとみなされます。地元の人気スポットやイベントのハイライトが流れてくることで、「自分に近い世界」であることを演出し、ついタップしてしまうような心理的トラップが仕掛けられていることもあります。
「友達の近況だけを知りたいのに、知らない人の過去の思い出まで見せられるのは苦痛だ」という方のために、現状で実行可能な対策を深掘りしてまとめました。
最も直接的で即効性のある方法は、流れてきたアカウントをその場で「ミュート」することです。
手順: 流れてきた知らない人のアイコンを長押しするか、投稿画面の右上にある「…(三点リーダー)」をタップします。
選択: メニューから「ミュート」を選択し、さらに「ストーリーズをミュート」をタップします。
これにより、その特定のユーザーが投稿する新しいストーリーだけでなく、今回のような「ハイライトのおすすめ」としても表示されることがなくなります。知らない人が頻繁に現れる場合は面倒ですが、一つずつ潰していくことで、あなたのストーリートレイは徐々に「知っている人だけ」のクリーンな状態に近づきます。
InstagramのAIは、あなたの反応を常に見ています。もし「おすすめ」として流れてきたハイライトの中に、明らかに不快なものや全く興味のないジャンルがある場合は、AIに「これは間違いだ」と教え込む必要があります。
おすすめ投稿のメニューから「興味なし」を選択する、あるいはおすすめが表示された瞬間にすぐに視聴を止めて画面を閉じる(=滞在時間を短くする)といった行動を繰り返してください。これにより、アルゴリズムは「このユーザーにこのタイプのハイライトを見せても滞在時間は伸びない」と判断し、徐々に表示頻度を下げていくことが期待できます。これは長期的な対策ですが、あなた専用のアルゴリズムを「教育」する重要なプロセスです。
もしあなたが「自分の過去のハイライトが知らない人に流れるのも嫌だ」と感じているなら、アカウントを「非公開(鍵垢)」に設定するのが最も強力な防御策となります。
自分へのメリット: 非公開アカウントにすることで、アプリ側が「プライバシー重視のユーザー」と認識し、過剰なレコメンド(おすすめ表示)が抑制される傾向があります。
相手への影響: あなたのハイライトが、あなたをフォローしていない「知らない人」のストーリー画面にレコメンドされることは物理的に不可能になります。
設定は「設定とアクティビティ」>「アカウントのプライバシー」から簡単に行えます。ただし、ビジネス利用やインフルエンサーを目指している場合は非公開にできないため、その場合は「親しい友達」機能を活用して、ハイライトの公開範囲を制限する工夫が必要です。
一部のユーザーからは、アプリのキャッシュ(一時保存データ)をクリアしたり、一度アプリを削除して再インストールしたりすることで、一時的に「おすすめハイライト」が消えたという報告もあります。これは、アプリ内の古いレコメンドデータがリセットされるためと考えられます。
また、この機能は特定のアップデート以降に目立つようになったため、自動更新をオフにして様子を見るという手もあります。ただし、Instagramの機能変更はサーバー側(運営側)で一括制御されていることが多いため、アプリ側の操作だけでは完全に防げない場合があることも理解しておく必要があります。残念ながら、設定画面に「おすすめハイライトをオフにする」という専用のスイッチは、現時点では存在しません。
知らない人のハイライトが自動的に流れてくる仕様において、ユーザーが最も警戒すべきなのは、自分が行う「リアクション」が相手にどう伝わるかという点です。無意識の操作が、思わぬ誤解やトラブルを招く可能性があります。
通常のストーリーズと同様に、ハイライトを視聴した場合でも投稿者側には「誰が閲覧したか」という履歴、いわゆる「足跡」が確実に残ります。たとえあなたが相手をフォローしていなくても、あるいは「おすすめ」として勝手に流れてきたものを数秒見ただけであっても、閲覧者リストにはあなたのユーザーネームが表示されます。
これは、プライバシーを重視するユーザーにとっては非常に大きなリスクです。全く面識のない相手、あるいは「以前の知人だが今は関わりたくない相手」などのハイライトをうっかり覗いてしまった場合、相手からすれば「なぜこの人が自分の過去の投稿を見ているのか?」と不審に思われたり、ストーキング行為だと誤解されたりするリスクがあるからです。
最も危険なのが、画面の誤タップによる「いいね(ハート)」です。ストーリーズ視聴中に画面の右下にあるハートマークをタップしたり、画面をダブルタップしたりすると、即座に相手に通知が届きます。
フォロワーの投稿であれば日常的なコミュニケーションですが、おすすめで流れてきた「知らない人」のハイライトにいいねをしてしまった場合、相手には「フォロー外の〇〇さんがあなたのハイライトにいいね!しました」という通知がリアルタイムで飛びます。特に、ハイライトは過去の投稿をまとめたものであるため、数ヶ月前の古い投稿に突然知らない人からいいねが届くことになり、相手に強い警戒心や不快感を与えてしまうケースが少なくありません。通知は一度飛んでしまうと、いいねを取り消しても相手の通知画面(アクティビティ)に残ってしまうことが多いため、取り返しがつかない事態になりかねません。
ストーリーズを連続でタップしてスキップしていると、脳が「次の友達の投稿」を期待して指が勝手に動いてしまいがちです。しかし、この「おすすめハイライト」機能を回避するためには、視聴中に以下のポイントを意識的にチェックする必要があります。
画面上部のラベルを確認する: 画面の左上に小さく「おすすめ」や「最近のハイライト」というテキストが表示されていないか確認しましょう。これが表示されている場合は、あなたのフォロワーではないユーザーの投稿です。
アイコンとユーザーネームの違和感: 投稿者のアイコンに見覚えがない、あるいはユーザーネームが英語の羅列など見慣れないものである場合は、すぐにスワイプして次の投稿へ移るか、一度ストーリーを閉じましょう。
画面右下の「ハート」の有無: 自分の操作ミスを防ぐため、画面の下部に指を置かないように意識することも大切です。特に、右下のハートマーク付近を無意識にタップしてしまわないよう、画面の中央より上部をタップしてスキップする癖をつけるのが有効です。
不快な思いをしたり、相手に誤解を与えたりしないためにも、ストーリーズ視聴が「おすすめ」に切り替わる瞬間の予兆を掴み、慎重に操作することを心がけましょう。
知らない人のハイライト表示は仕様だが、設定でストレスは減らせる
インスタのストーリーに知らない人のハイライトが混ざるのは、アプリの不具合ではなく「おすすめ機能」の拡大による仕様変更です。
完全に機能をオフにするスイッチはありませんが、「ミュート機能」や「フィードバック」を適切に使うことで、自分のタイムラインを快適に保つことは可能です。特に、意図しない「足跡」や「いいね」には気をつけて、新しいインスタの仕様と上手に付き合っていきましょう。